公共建築工事標準仕様書・機械設備工事編(平成22年版) | クリフ株式会社


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技術資料

公共建築工事標準仕様書・機械設備工事編(平成22年版)

1.仕様

  1. 一般事項(1.15.1)
    1. 排煙口、防火ダンパー及び防煙ダンパー(煙感知器と連動する防火ダンパーをいう。)は、本節によるほか、建築基準法施工令及びこれに基づく告示に定めるところによる。
    2. 排煙口及びダンパーは、1.14.1「一般事項」の表3.1.12のダクト区分(下記表-1)に耐えうる強度を有したものとする。
    3. 防火ダンパー、防煙ダンパー、防火防煙ダンパー及びピストンダンパーは、開放時における気流の抵抗が少なく、確実な防火又は防煙機能を有したものとする。
    4. 吹出口及び吸込口の記号、寸法等は、標準図(機材12)による。
    5. 風量調節ダンパーの形状、寸法等は、標準図(機材13)による。
    6. 鋼板製又はアルミニウム材製の吹出口、吸込口、排煙口及びガラリの塗装は、メラミン焼付又は粉体塗装とする。
  2. 排煙口(1.15.5)
    構成は、ケーシング、可動羽根又は可動パネル、手動開放装置等とする。開放と同時に排煙機起動用信号を発信するもので、排煙時に生ずる気流により閉鎖されることのない構造とする。また、可動パネルのガスケットは、経年により融着することがなく、かつ、排煙時の温度上昇により粘着しない材質とする。
    ケーシング及び可動羽根又は可動パネルは、厚さ1.5mm以上の鋼板製とする。手動開放装置の操作箱には使用方法を明示する。
  3. 風量調節ダンパー(1.15.6)
    構成は、ケーシング、可動羽根、軸、軸受け等とし、開度表示付き操作ハンドルによる手動式とする。長方形の場合の可動羽根は、ダクトの高さ250mm以内につき1枚とし、枚数が2枚以上となる場合は、対向翼で羽根相互の重なりは15mm程度とする。また、軸方向は、長辺と平行とする。円形の場合の可動羽根は、単翼とする。ケーシング及び可動羽根の材質は、厚さ1.2mm以上の鋼板、軸の材質は、亜鉛めっき棒鋼等、軸受けの材質は、青銅、黄銅等、操作ハンドルの材質は、鋳鉄、鋼板又は青銅とする。
  4. 防火ダンパー
    ケーシング及び可動羽根からなり、温度ヒューズと連動して自動的に閉鎖する機構を備え、開放時における気流の抵抗が少なく、防火機能の確実なものとし、建築基準法令に適合するものとする。
    ケーシング及び可動羽根は、厚さ1.5mm以上の鋼板製で、ダンパー軸及び軸受は「風量調節ダンパー」に準ずるものとし、羽根の開閉及び作動状態を確認できる検査口を設ける。
    なお、排煙ダクトに設置する場合の温度ヒューズの作動温度は280℃とする。
  5. 防煙ダンパー
    ケーシング及び可動羽根からなり、煙感知器と連動して自動的に閉鎖する機構を備えるもので、特記がなければ、遠隔復帰式(電気式)とし、開放時における気流の抵抗が少なく、防火機能の確実なものとする。
    ケーシング及び可動羽根の板厚並びにダンパー軸及び軸受の材質等は、「防火ダンパー」による。
  6. 防火防煙ダンパー
    「防煙ダンパー」に温度ヒューズを設けたものとする。
  7. ピストンダンパー
    ケーシング、可動羽根及びピストンレリーザーからなり、ピストンレリーザーにより自動的に閉鎖する構造で、開放時における気流の抵抗が少なく、防火機能の確実なものとする。
    ケーシング及び可動羽根は、厚さ1.5mm以上の鋼板製とし、ダンパー軸及び軸受の材質等は、「防火ダンパー」による。
    ピストンレリーザーは、消火ガスにより有効に駆動される構造で、材質は黄銅製又はステンレス製とし、復帰操作は、特記がなければ、遠隔式とする。
  8. 逆流防止ダンパー
    ケーシング、可動羽根及び羽根の開閉を補助するウエイトからなり、逆気流に可動羽根が閉鎖する構造とし、羽根とケーシングが接触する部分には、緩衝材を備える。また、可動羽根の開閉が円滑で開放時における気流の抵抗が少ないものとする。
    ケーシングは、厚さ1.2mm以上の鋼板製とし、可動羽根は、長方形の場合厚さ1.2mm以上、円形の場合厚さ0.6mm以上の鋼板製又はアルミニウム製とする。
    ダンパー軸は亜鉛めっき棒鋼等とし、軸受けは、開閉機能の確実なものとする。
  9. 避圧ダンパー
    ケーシング、可動羽根及び羽根の開閉を補助するウエイトからなり、消火ガスの放出時に設定された圧力値以上で開放し、設定された圧力値以下で閉鎖を自力で保持できる構造とする。また、開放時における気流の抵抗が少ないものとする。
    ケーシング及び可動羽根は、厚さ1.5mm以上の鋼板製で、ダンパー軸は、亜鉛めっき棒鋼等とし、軸受けは青銅又は黄銅製等とする。

2.施工

  1. 吹出口、吸込口及び排煙口
    ダクトその他の荷重がかからないようにダクト又は壁に固定し、取り付ける。

    1. 排煙口は、可動パネルが経年により融着することがなく、かつ、排煙時の温度上昇により粘着しないガスケットを使用し、確実堅固に取り付ける。
    2. 手動操作装置の操作部(操作箱)は、見やすく、操作の容易な位置で、床面より800mm以上1,500mm以下の高さに設ける。
  2. ダンパー
    可動羽根が容易に調整できるようにして、ダクト等に気密に取り付ける。防火ダンパー及び防煙ダンパーは、防火区画等の壁又は床に近く火災時に脱落しないように、主要構造部に標準図(ダクトの防煙区画貫通部施工要領)に従い取り付ける。
  3. 一般事項
    1. 空気調和及び換気のダクトは、亜鉛鉄板製とし、低圧ダクト、高圧1ダクト及び高圧2ダクトの区分は、表-1による。


表-1 ダクトの区分(単位Pa)
ダクト区分 常用圧力
正圧 負圧
低圧ダクト +500以下 -500以内
高圧1ダクト +500を超え+1,000以下 -500を超え-1,000以内
高圧2ダクト +1,000を超え+2,5000以下 -1,000を超え-2,000以内

注:常用圧力とは、通常の運転時におけるダクト内圧をいう。


防火ダンパの設置基準
「火災により煙が発生した場合又は火災により温度が急激に上昇した場合に自動的に閉鎖するダンパーの規準の制定について」

  1. 火災により煙が発生した場合に自動的に閉鎖する構造のダンパーとすべき場合は、風道がいわゆる堅穴区画又は異種用途区画を貫通する場合及び 風道そのものが堅穴的な構造である場合とした。これは火災時に煙が他の階又は建築物の異なる用途の部分へ、伝播、拡散することを防止する趣旨で定めたもの である。また第1項第1号本文の括弧書については、建築物又は風道の形態等によっては、煙の他の階への流出のおそれが少ない等避難上及び防火上支障がない と認められる場合もあることから設けた規程であり、次の点に留意の上、柔軟に運用することとされたい。なお、別図に挙げた例は、いずれも適法妥当なもので あるので参考とされたい。
    1. 煙は基本的には上方にのみ伝播するものであり、特に最上階に設けるダンパーには煙感知器連動とする必要の無いものがあること。
    2. 火災時に送風機が停止しない構造のものにあっては、煙の下方への伝播も考えられうることから、空調のシステムを総合的に検討する必要があること。
    3. 同一系統の風道において換気口等が1の階にのみ設けられている場合にあっては、必ずしも煙感知器連動ダンパーとする必要のないものがあること。
  2. 火災により煙が発生した場合に自動的に閉鎖するダンパーの構造基準及び火災により温度が急激に上昇した場合に自動的に閉鎖するダンパーの構 造基準については、従来と同様、昭和48年建設省告示第2563号に準じて定めたものであるが、次の点が異なっているので注意されたい。
    1. 第1第1号により設けるダンパーの煙感知器は、当該ダンパーに係る風道の換気口等がある間仕切壁等(防煙壁を含む。)で区画された場所ごとに設けることが必要であり、第1第2号より設けるダンパーの煙感知器と設置場所が異なっていること。
    2. 温度ヒューズは、当該温度ヒューズに連動して閉鎖するダンパーに近接した場所で風道の内部に設けることとした。


空調ダクト系
空調ダクト系


換気ダクト系
換気ダクト系


防火ダンパーの主な性能基準と試験基準
気密性 漏煙量は圧力差2kg/m²において面積1m²当り毎分5m³以下であること。
(告示第2565号別記第4)
ヒューズの作動性 温度ヒューズは空気温度50℃で5分以上不作動であって、90℃で1分以内に作動すること。
(告示第2563号別記第4)
ヒューズの作動試験 風量調整兼用防火ダンパーの温度ヒューズ作動試験は翼開度を最小開度から全開まで段階に分けて行い、また送風方向は温度ヒューズに対して両方向から行なう。
(告示第2563号)